物語学の森 Blog版 私の『源氏供養』前段
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私の『源氏供養』前段
2020-02-10 Mon 08:36
 いくつかの筆名を持つ金沢春彦氏が、昨年11月26日、定期健康診断のため立ち寄った病院で心筋梗塞により急逝され、練馬区公認の文学講座を引き継ぐ先生を捜しているという。
 時期が時期で、時間曜日も固定ときて、会員は70名。暮れから休会中で春から再開したいとのことで、私が代表者とお話をすることになった。教科書は金沢春彦編『女性別源氏物語』大学書院の下巻で「浮舟」まで読み進めていたところ、ご本人はまた『源氏物語』を読み直そうと話していたという。代表者の口振りだと、編者と文学講座常任講師は別人だと認識しておられる様子、創設20年というから、私の知るご本人とは別の物語がこの世界では存在するようである。

 以前、『人物で読む源氏物語』を立ち上げようということで話を進めていたところ、心臓のバイパス手術で入院、代講を立てていたという電話をもらったのが、2003年暮れであったか、明けて二月、まだ麹町にあった勉誠出版でうち合わせ、春の学会前後に原稿依頼というスケジュールであったと記憶する。
 代講に立ったという友人達のうち、泰恵さんたちは相次いで足早に彼岸へと旅立ち、存命なのは、今や助川氏だけ。やはり世は無常である。

 くだんの件、因縁浅からぬS先生に報告したところ、「これも供養だと思って」私に引き継げとの仰せであった。『源氏物語』で供養するなら、石山寺に赴いて舞の一つも披露しなければならないが、それは新天皇即位記念の特別ご開帳の際、観音様に手を合わせることで私なりの『源氏供養』後段とすることとした。
 
 周知のように、この金沢春彦氏の文章に関しては、献本した文化功労者の先生から、もと同僚であるにもかかわらず、「金沢のコラムはいらないし、出来れば編者も交替させたほうがよろしかろう」とのお話が編集担当者に寄せられ、諸般の事情に鑑みての総合的判断から、第二期配本からは室伏先生にお助けいただいたことであった。
 
 その金沢氏、某比較文学者の5ちゃんねる掲示板で、親子ほど年の違う文藝評論愛好のみなさんと、おそらく掲示板最高齢者ながら暗闘しているとの情報が寄せられていたので、年に数回消息確認していたところ、昨年の11月中旬までそれらしい書き込みが確認された。
 この話はさておき、私なりの供養は、『源氏物語』を読み継ぐことだと考えているところである。
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