物語学の森 Blog版 本宮洋幸著『うつほ物語の長編力』
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本宮洋幸著『うつほ物語の長編力』
2019-03-28 Thu 06:29


 著者より拝領。ありがとうございます。カバーも七絃琴をあしらった瀟洒なもの。二冊目に必要なら、私の琴の画像を提供します。巻頭を飾る論文は、中京大学で行われた中古文学会で発表されたもので、翌年秋には亡くなる三谷邦明さんが司会。「「私は進展著しい『うつほ』研究の最前線からは離れているので、若い人から積極的に刺激的な議論を」という趣旨のことを切り出した三谷さんの視線の先にいた私と目が合い、一番手で私が質問に立ったことを読み進めながら思い出した。物語の主題を担う琴が「南風」から「細緒風」に変換されてゆく物語長編性の仕組みを解き明かした、著述の核心となる論文である。
 
 この司会を終えた時、すでに骨がもろくなっていた三谷さんが壇上から降りる際に座り込んでしまって、私の周囲が真っ青になったのだった。あの学会デビューから13年を閲して、「承和の変」を介した『うつほ』の歴史的准拠を解明する論は中古文学会賞。最も精力的に『うつほ物語』研究を牽引しつつあるのが本宮さんである。著者の今後さらなる精進を祈念したい。
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