物語学の森 Blog版 これまでの人生で何を得て、何を失ったか
FC2ブログ
これまでの人生で何を得て、何を失ったか
2019-02-26 Tue 07:26


 今週まで束の間の仕事の空白期間。科研の地味な作業も気になるが、合間合間に、田崎健太『真説・長州力』(集英社文庫、2018年)を読む。著者が自身より16歳も年下であるにもかかわらず、大学の教壇に立っていることを知ると、長州は彼のことを「先生」と呼んでいるそうである。長州力さんのプログの文章も時々仮名遣いがおかしかったりするが、これはご愛嬌。日々、面白い内容なので一読をお勧めする。集合離散を繰り返した波瀾万丈の人生について、著者が「これまでの人生で何を得て、何を失ったか、という質問に長州はこう答えたという。

 「得たものは、人を見る目。お前に俺の何が分かるって言われるかもしれないけど、なんとなく分かる」

 失ったものについては、最近、これを取り戻しているので、ここでは省略。学問にせよ、道を究めつつある先達は、警戒心が強いというか、なかなか入っていけないオーラを漂わせていることで共通する。定年後、自身の前から周辺の人々が一気に音信不通になり、鬱病に苦しんだ先達もあるが、この先達も自身の周辺の集合離散に苦しみ、これを書き記してむしろ人は遠ざかったことを思い出した。
 かくして、どうも私は、人をむやみに信用し過ぎて、時に痛打を食らっているのかもしれない、とひとり納得しつつ、また、地味な作業と明日の社会人講座の予習に戻るのであった。


別窓 | 生涯稽古の巻 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<<ある学校経営者と戦後混乱期の私学民主化に関する覚書 | 物語学の森 Blog版 | 妹尾 好信 著『源氏物語 読解と享受資料考』>>
 
 
 
 
 
 
  管理者だけに閲覧
 

トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| 物語学の森 Blog版 |