物語学の森 Blog版 妹尾 好信 著『源氏物語 読解と享受資料考』
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妹尾 好信 著『源氏物語 読解と享受資料考』
2019-02-22 Fri 08:31


 著者から拝受。ありがとうございます。「あとがき」に『源氏物語』については、「意識して避けてきた」ところ、2001年の稲賀敬二先生逝去の後、「『源氏物語』に関する企画物への寄稿を求める依頼が舞い込むようになった」という。「来た仕事は断っては行けないという師の遺訓を思い出し、またおおけなくもこの仕事は本来は先生がなさるべきものなので、先生亡き今は自分が代わってやるしかないのではないかと」、お引き受けになったと記されている。私も思い当たる節があり、初出一覧をみると、その先駆けが、私の人選であり、2004年春には編集部によって依頼状が送られた『人物で読む『源氏物語』』「玉鬘」、勉誠出版、2006年所収の玉鬘論であった。

 作中人物論は、当時の私にとっても大きな課題で、先輩研究者から、ほぼ決まって「ウチは女子大だから、写本や本文系統論みたいな難しい話は横に置いて、関心の高い人物論をやってください」というご下命を賜っていた。学科の機関誌を見ても、卒業論文の平安朝文学ゼミは、ほぼ『源氏物語』の女君論が半数以上。日記文学と『枕草子』もいるにはいるが、という状況であったから、当然、講義テーマも藤壺、紫の上、明石の君、浮舟と展開していたさなかの企画なのであった。文献学者の著者に人物論をお引き受けいただいて、安堵したことを今でもよく覚えている。

 さて、当該書、いうまでもなく「享受資料」の検討に多くの筆が費やされており、その高い資料性は記すまでもない。多いに勉強し、かつ活用させていただきます。

 
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