物語学の森 Blog版 三島由紀夫『蘭陵王』と龍笛
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三島由紀夫『蘭陵王』と龍笛
2018-11-02 Fri 06:20
『11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち』予告編


 先日のシンポジュウムで『教訓抄』に伝わる『蘭陵王』の伝承に興味を抱いたので、関連する文献を渉猟。三島由紀夫最後の短編である『蘭陵王』は、自衛隊体験入隊の一日を描く。楯の会四期生の「S」は横笛の奏者。8月20日、富士での軍事演習を終えた夏の夜、兵舎で「S」の奏でる「蘭陵王」に耳を傾ける一人称の「私」の詩想が流麗と綴られる。
 若松幸二監督の映画でも、「S(役名は本名)」が龍笛「蘭陵王」を奏で、三島と隊員達がこれを聞く場面がある(雅楽演奏は日本雅楽会)。三島由紀夫の描いた龍笛「蘭陵王」の「音の美」については、私も物語研究を通じて知己を得た作中人物「S」氏ご自身が、小説本文と楽理とを詳細に分析し、「三島氏が、龍笛の音に鷲づかみされたことは疑う余地がない」と述べている。「S」氏は天象・月齢にも詳しく、論文のご批判を頂戴したこともあった。これを御覧になっているかも知れないが、ご指導の先生も出版を勧めておられることだし、ぜひ御本にまとめて頂きたいところだ。

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原豊二・劉暁峰編『東アジアの音楽文化―物語と交流と』 (アジア遊学170) 、勉誠出版、2014年。
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