物語学の森 Blog版 池田亀鑑記者「天才(芥川龍之介)の死は若き人々に何を考えさせたか?」
池田亀鑑記者「天才(芥川龍之介)の死は若き人々に何を考えさせたか?」
2017-10-01 Sun 07:41


「婦人世界」昭和2年9月号、実業之日本社

 実業之日本社社員であった池田亀鑑(1896-1956)は、文壇この年最大の事件・芥川龍之介(1892-1927)の自殺(7月24日)に際して、他誌に先駆けて無署名の特集を組んだ。亀鑑自身も東京高等師範學校時代文藝部であったことも影響してか、原稿を集めやすいと云う計算もあろう、後輩の舟橋聖一(1904-1976)ら文藝部員に原稿を依頼している。なお、舟橋聖一の遺した書簡一千通には池田亀鑑のものも含まれているという。
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○天才の死は若き人々に何を考えさせたか?
 芥川龍之介氏の死は、ニュースとしても、評論としても、新聞紙上の重要な記事として取り扱ひつくされました。本誌は、芥川氏の死が、現在、學窓にある純眞なる青少年の魂に何を與へたか?――の問題をこゝに新しく提供する機會に達しました。芥川氏は、東京府立第三中學校を出て、第一高等學校をへて、東京帝国大學文學部を卒業せられた人、本誌は、即ち、かつて芥川氏が學ばれたそれ等の學校に在學しつゝある文藝部の同人から、先輩の死に對するいつはらざる感想を聴取し、これを愛讀者諸姉の前に提出するのであります。純眞なる學生の胸に、この一事件がいかに反映したか?我々は、中學生らしい感想の中に、高等學校の學生らしい感想の中に、又は大學生らしい感想の中に、最も誠実なる彼らの生活の一部を凝視し得ると思ふのであります。
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□崇高なる死 舟橋聖一 東京帝国大學文藝部同人

□果して藝術の破綻か? 依岡勇吉 第一高等學文藝部委員

□先生の長逝を悼む 熊井安之助 東京府立第三中學校雑誌部委員
 これら三編は『芥川龍之介研究資料集成』第四巻所収。

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