物語学の森 Blog版 槇ノ尾山と槇尾山(天ケ瀬公園)
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槇ノ尾山と槇尾山(天ケ瀬公園)
2017-04-17 Mon 08:08
京阪宇治路線図

 
 薫が二月以来の宇治を訪問した折の「槙の山辺」について再調査。そして覚え書き。

 宇治に参うでで久しうなりにけるを、思ひ出でて参りたまへり。七月ばかりになりにけり。都にはまだ入りたたぬ秋のけしきを、音羽の山近く、風の音もいと冷やかに、槙の山辺もわづかに色づきて、なほ尋ね来たるに、をかしうめづらしうおぼゆるを、宮はまいて、例よりも待ち喜びきこえたまひて、このたびは、心細げなる物語、いと多く申したまふ。          「椎本」巻

  宇治市には、槙ノ尾山(標高106㍍)と槙尾山(標高367㍍)とがあって、後者は現在はダム湖を抱える公園となっている。前者が薫の眺めた「槙の山辺」。宇治八宮邸(八宮は「山懐」と述べている上、川岸にあったと推定される-該当する興聖寺説を私は支持する)と宇治川を挟んでほぼ対岸にあることになる。やや川岸からは離れたところにある源氏物語ミュージアムを起点とすると南東となるので注意が必要。
追記 2018年6月 朝日新聞-宇治山を貴撰山に見立てる説は誤りと判明する。

 国の文化審議会が15日、京都府宇治市の「宇治山(うじやま)」を名勝に、「宇治古墳群」を史跡に、それぞれ指定するよう文部科学相に答申した。宇治橋からの宇治山の眺めは観光地・宇治の代表的な景観。約3年前に民間業者による宅地開発計画が持ち上がり、地元住民らから景観保全を求める声が出ていた。指定に伴って宇治市は業者の持つ土地の買い取りを検討する方針で、保全に向けた動きが進むことになる。

 宇治山は、仏徳山(ぶっとくさん)、朝日山、二子山を含む宇治川右岸の丘陵地。世界遺産・宇治上神社などの社寺があり、宇治川をはさんで世界遺産・平等院と向き合う。古今和歌集に収められた、喜撰法師の「わが庵(いほ)は都のたつみしかぞ住む 世をうぢ山と人はいふなり」など、古くから歌に詠まれてきた。源氏物語の「宇治十帖(じょう)」の舞台でもある。
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