物語学の森 Blog版 谷崎『源氏』「新訳初版」と「愛蔵版」
谷崎『源氏』「新訳初版」と「愛蔵版」
2016-09-21 Wed 21:09

 谷崎潤一郎の三次に亙る『源氏物語』の訳業のうち、解釈の大きな変更点はふたつ。ひとつは「桐壺」巻の、帝の渡御の解釈、もうひとつは「手習」巻の浮舟に取り憑いた物の気・八の宮説の注記。1955年の「新訳愛蔵版」刊行の際、解釈の変更に際し、玉上琢彌は山田孝雄に了解を取り付けるべく、遠路、仙台に赴き、地元郵便局から編集部に「交渉成功」の電報を打ちました。結果、前者は訳文に動作主( )を訂して入れ、後者は注記を削除(写真左)して刊行されました。「初版」本文は全ページ黄縹模様。
 一応、名目上、谷崎潤一郎の代表作の話ですが、彼は旧訳、新訳2回の訳業をするにはしたが、あとのことは編集の伊吹和子と玉上琢彌に任せていたことが判ります。
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