物語学の森 Blog版 豊臣秀次と『源氏物語』
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このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。
豊臣秀次と『源氏物語』
  『真田丸』は自宅にいるときはBSと地上波二度見ることもあります。今日は豊臣秀次の仕立てた『宇治十帖』の豪華な巻子本が出てきました。
 
秀吉に挨拶するために大阪城を訪れた秀次は、久々に叔母上・寧に会う。

秀次「そうだ叔母上、源氏物語宇治十帖、ようやく全巻てにはいりました」

後日、寧の使いで、きりが、聚楽第へ「源氏物語宇治十帖」を取りに来た。
しかし、あいにく、この日は、秀次は留守で、娘のたかが応対した。

たか「『源氏物語宇治十帖』でございます。」
きり「確かにお預かり致します。」

 秀次は金沢文庫の典籍を所持していたことから、尾州家本『源氏物語』も、一時秀次の本にあったと言われています。ただし、これには、金沢文庫の蔵書印がないことなどから、すでに堀部正二に疑義が提出されていて、その伝来については謎の部分があるところ。
 ただし、秀次は和歌を嗜み、古典の素養が深かったことはよく知られていますし、いずれにせよ、戦国時代、安土桃山時代の『源氏物語』は、武士によって主導されたのは確かな事実。武家による典籍の所有と学問がなければ、私達も『源氏物語』全巻を自在に読むことすら出来なかったかもしれません。

2016-07-11 Mon 06:56
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