物語学の森 Blog版 落葉の物見山
落葉の物見山
2015-12-14 Mon 07:12



 高坂の物見山を再度来訪。数人の方がお弁当を広げていらしたけれども、盛りは過ぎてすっかり落葉となっていました。冬支度ですね。

 「浮舟」巻の異同のひとつ、桃園文庫本「いとあまりなき人のかたみとて、さるまじきところにたびねし給らむ事と思ひつるは」とあるところを考えています。

大成1865② 池田本・明融本・あまりなる/桃園文庫本・蓬左文庫・高松宮本・国冬本*あまりなき/麦生本*あまりなり 

  1865③ 池田本・明融本・桃園文庫本・さるましき/蓬左文庫本・高松宮本・国冬本*さるあるましき
とくに②桃園文庫本「あま里な支」、蓬左文庫本「あ万りな幾」とあるところが注目ポイント。

 青表紙本系の流布本文だと「あまりなる人(大君)」の「形見(思い出の地)」とすっきりせず、
完訳   「いくら亡き人の思い出の地だとて、とんでもない所に旅寝をなさるではないか、とあきれる思いがしたものだが」
新大系  「いくら亡き人の形見だからといって」「とんでもない所に外泊なさるだろうかと思ったのに」(室伏信助)
新編全集「いくら亡き人の思い出の地だとて、とんでもない所に旅寝をなさるのではないかと思っていたが」(あまりなる、で読点)

と「いと」を「人」に、「あまりなる」を「形見」に掛けて解釈していますが、「あまりなき人」であれば、「余人を以て替えがたい(大君)」の意ではないかと言う見通し。ただし、辞書レベルでは、「あまり-人」は立項されません。

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