物語学の森 Blog版 リライト『松浦宮』
リライト『松浦宮』
2015-11-08 Sun 07:39
 『松浦宮』の研究論文は毎年何本も書かれるわけではありませんが、『無名草子』に定家作と書かれていることもあって、物語研究者のみならず、和歌研究者の力作論文も多く、必ず目を通しています。かつては、角川文庫、新編全集、「センター試験出題(1997年)」もあって、いわゆる、中世物語、鎌倉物語中、最も著名な作品であったように思われますが、中世王朝物語全集の註釈の刊行が遅れていることもあるのでしょうか、ここのところ、少し影が薄くなってきた気もします。

 このあらすじは、20年前に書いたものですが、Wikkipediaの梗概は、文章構成からして、コピペの上のリライトだと分かりますが、よく書けていると思います(笑)。参考文献として載せてあれば、ちょこちょこリライトしなくとも、こちらは問題視しない基本姿勢なのだから、なおのこと問題ないように思いますが、いかが。

 例えば、巻三の梗概。下線文
 拙文
やがて少将は帰朝して、参議右中弁中衛中将に昇進しました。早速、初瀬に詣でて修法を行っておりますと、約束の通りに琴の妙音が聞こえて、公主に再会できたのでした。一方唐の母后の形見の鏡を開いてみますと、あの美しく魅力的な容姿が映った上に、比類なくかぐわしいあの母后の薫りまでもが漂ってきたのでした。さまざまなじしんの運命を思い返しながら公主を我が胸に引き寄せつつ、恋があやなす少将=中将自らの数奇な運命に、少将の心は千々に乱れるのでした
 wikki
氏忠は日本に帰国、母との再会を果たし、参議右大弁中衛中将になった。初瀬におもむき、三七日の法を行うと、果たして山に琴の音が聞こえ、華陽公主と再会した。二人は結婚し、公主は妊娠。琴を合わせていると、神南備皇女も妬むほどであった。 初瀬で母后から贈られた鏡を見ると、はるかな唐国と彼女の姿が映り、香りが氏忠に染み付く。気づいた華陽公主は嫉妬し涙を流す。母后と公主、二人の女性の間で思い乱れる氏忠なのだった
  ただし、商業出版で、章内に「人物でたどる源氏物語」とか本のタイトルに『…登場人物で読む源氏物語…』と銘打つなら、せめて献本はしていただきたいところ。前者は参考文献に、拙編が見えますが、後者はナシ。取り上げた人物も一部重ならないだけで30人とモロかぶり。本当に参照してないのかいな(爆笑)。しつこくてゴメンナサイ。一冊本でオリジナル作成しようと構想中。
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