物語学の森 Blog版 絶海中津と一休宗純の琴詩覚書
絶海中津と一休宗純の琴詩覚書
2015-08-23 Sun 08:13
期友人不至 友人と期して至らず 絶海中津(1336-1405) 『蕉堅稿』所収。

許我一来尋 我に一たびの来尋を許し
懐君数夜吟 君を懐かしみ数夜吟ず
紛粉雲南跡 紛粉たり雲南の跡
汎汎去留心 汎汎たり去留の心
山暮秋声早 山暮れて秋声早し
楼虚水気深 楼は虚しく水気深し
知音今寂寞 知音は今寂寞たり
壁上挂弧琴 壁上 古琴は挂くるのみ 

禅僧として明に渡り、琴書画も学んで帰国したわけですから、実際に七絃琴の音色を聞いていた可能性高し。

尺八 一休宗純(1394-1481) 『狂雲集』所収

一枝尺八恨難任 一枝の尺八 恨み任へ難し
吹入胡笳塞上吟 胡笳吹き入りて塞上に吟ず
十字街頭誰氏曲 十字の街頭誰が氏の曲ぞ
少林門下絶知音 少林門下 知音絶へたり

 「胡笳塞上吟」を尺八に置き換えています。「胡笳」は葦笛のこと。平安時代は古琴の曲として伝わっていました(『うつほ物語』)。尺八に託して、心を許せる禅僧の居ないことを嘆いています。

和靖梅下居 五首の選一 『続狂雲集』所収

愛鶴横琴無客来 鶴を愛し琴を横たふ 客来る無し
前村風露湿青苔 前村の風露 青苔を湿す
宋朝厚禄総閑事 宋朝の厚禄総て閑事
換得孤山千樹梅 孤山千樹の梅と換得たり

 和靖は北宋の詩人・林和靖(967-1028)。妻帯せず、梅と梅と鶴を愛して隠棲。絶海中津の詩想に通う古琴のある閑居の景。
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