物語学の森 Blog版 東久留米市南沢・篠宮家文書の業平伝説
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このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。
東久留米市南沢・篠宮家文書の業平伝説
 近所の市立図書館で『新座市史 民俗編』をチェック。「新座の伝説」の冒頭に野火止伝承が取り上げられていますが、なんと、東久留米市南沢の篠宮家文書にも業平伝承があると言う。この文書はこの地を拓いた篠宮家の家伝のようですが、仮名文と漢文体とほぼ同じ内容のふたつの伝本がある由。漢文体の奥書によると、院政期の永暦年中(1160-1161)の本を、文化6年(1809)と文久4年(1864)に模写したとあって古伝承の体裁を取っていますが、実際は江戸後期の伝承のようです(『東久留米市史』)。

 この文書だと、業平が東海道経由で東に下り、隅田川を経て、入間郡の三芳野に行く途中で「笠懸松」で著名な東久留米に立ち寄ったことになっています。その後、京にいる恋人を呼び寄せ、野火止の地から志木の長勝院にたどり着いたという逆ルート。この伝承だと中山道にある浅間山の煙の章段がちと邪魔になる上、あまりに遠回りのような気もしますが、これもまたなかなか面白い。

 我が家の傍を流れる黒目川の源流、落合川が流れており、「川」が伝承を生む構造があるようです。

2015-04-10 Fri 06:45
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