物語学の森 Blog版 日記の類纂化と「竹取物語」カテゴリー化。
日記の類纂化と「竹取物語」カテゴリー化。
2015-02-25 Wed 10:15
  『小右記』の実資は、小野宮流筆頭の有職として知られ、43年も右大将を勤めています。故実にも精通していたため、後一条天皇の御代になると、「自分が正当な朝儀の執行者であり、それが後世の先例となるべきであるという意図で日記が書かれた」とも言えるらしい。時には、儀式次第を参照するため、日記関係部分の転写を依頼されたこともあり、「部類」を作成して対処しようとしていたようです。原資料である暦に書いた日記の他に、目録も存在するのは、参照しやすくするための工夫であろうと思われます。また、このような「部類」の作成は、『土佐日記』や『紫式部日記』の原資料となった「具注暦」を復原した萩谷先生の基礎研究がありました。そして、「部類」化は、『枕草子』の類纂本系の存在や、『紫式部日記』の複雑な成立過程にも参照すべき「史実」であることは間違いありません。現在のかな日記文学が、原資料なくしていきなり冒頭から書かれたと思っている人は居ないとは思いますが、そうしたことに考えが及んでいるとは思えない論文も時折見かけます。

 そこで、このブログも「竹取物語」カテゴリーを立ててみました。人からよく「多作派」だと言われ、確かに自分でもいつどこでそのことを考えていたのか分からなくなることがあります。「部類」化は自分の研究の経緯が分かって復習しやすい。実資さん、ありがとう。
別窓 | 竹取物語 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<<公開講座・古典に見る武蔵野・埼玉 3月20日(金)13時~15時 | 物語学の森 Blog版 | 八十助の柏木>>
 
 
 
 
 
 
  管理者だけに閲覧
 

トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| 物語学の森 Blog版 |