物語学の森 Blog版 渋谷で『源氏物語』本文の科研報告会
渋谷で『源氏物語』本文の科研報告会
2014-12-14 Sun 06:58



 渋谷で科研の報告会。「阿仏尼本「帚木」巻本文の宗本的性格」。善本とされる「明融臨模本」、すなわち、定家本のコピーとされる本文にも傷が数カ所、それを下る大島本にも別の傷があるにも関わらず、阿仏尼本はこれらをすべてカバーできる本文様態を有する、と言う趣旨のものでしたが、では、系譜の最上位に位置する定家本とは何か、と言う本質的な質問には曖昧な答えしか出来ず。そもそも、定家が『源氏物語』五四帖を揃えなおした、『明月記』嘉禄元年2月16日(1225年3月26日)条

自去年(1224年)十一月、以家中小女等、令書源氏物語五十四帖。昨日表紙訖、今日外題、年来懈怠、家中無此物建久(1190-1199)之被盗了、無証本之間、尋求所々、雖見合諸本、猶狼藉未散不審。雖狂言綺語、鴻才之所作、仰之称高、鑚之称堅、以短慮寧弁之哉。

 この記事以降の、定家に継続的に添削加除されたであろう本文をどのように考えるか、と言う問題は証明する傍証がありません。このことを現存資料でどこまで煎じ詰められるか、と言う課題が残りました。このことは、三月刊行の報告書に中間報告としてまとめます。
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