物語学の森 Blog版 『源氏物語大成 研究資料篇』「奥入」(第一次)大島本の謎
『源氏物語大成 研究資料篇』「奥入」(第一次)大島本の謎
2014-09-15 Mon 07:36
  『竹取物語』の論文のための基礎資料作成中。和歌享受史を調べようと『源氏物語大成 資料篇』に目を通していたところ、三種収められている『奥入』のうち、大島本には、「欠けている」と繰り返し書かれている、かの東海大学桃園文庫蔵「浮舟」巻(桃六 - 一四三)の本文が「題箋」の表記のままに翻刻されていることに今更ながら気づきました。そこで「解説」の「第二章 奥入の成立とその価値」を確認すると、「奥入諸本内容対照表」があるものの、「浮舟」巻の第一次「奥入」は、明融本にのみあり、大島本にはないことになっています。

 すでに完結から58年、しかも、多くの参加があって刊行された本ですから、内部に矛盾があることは研究者なら知っていて当然の事。「解説」については、池田亀鑑の口述筆記を木田園子、森本元子、川崎澄子両氏が書き留め清書、資料篇は、石田穣二、稲賀敬二、待井新一、伴久美、小内一明、森田綾子、水谷百合子各氏らが作成に協力したものとされています(「『源氏物語大成』の経緯について」)。とりわけ、待井新一氏の名前が研究・資料篇ともども特記され、校正に久保田淳、長濱民子両氏が当たったともあります。このあたり、ご健在の先生にヒアリングしておく必要があるかもしれません。


源氏物語大成〈巻7〉研究・資料篇 (1956年)
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