物語学の森 Blog版 「ついたち」の本義
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このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。
「ついたち」の本義
 六月締め切りだった「国語と国文学」の特集「源氏物語研究の展望」。立教大学での学会が閉め切り直前だったので、執筆者と目される某君に「何書いたんだい?」と尋ねたところ、「ひ・み・つ~」と煙に巻かれていたし、二次会で別の某先生も同じく企業秘密になさっておられたので、いっそう「ゆかしき」そのラインナップ。

 自身のタイトルを見て「「仮名遣い」これでよかったっけ?」と思ってネット検索してみると「つひたち」でも結構ヒットしました。ただし、「一日、朔、朔日」の本義は「月-立ち」のイ音便転化、「ついたち」が正しい。

1)ツキタチ(月立)の義〔名語記・和句解・和字正濫鈔・東雅・志不可起・南留別志・続冠辞考・和訓集説・袂草・雅言考・言元梯・名言通・松屋筆記・和訓栞・日本語原学=林甕臣・大言海〕。
(2)ツキタツ(月起)の転〔日本釈名・和語私臆鈔〕。
(3)ツタツの義〔安斎雑考〕。
(4)ツキヒタツ(月日立)の略か〔かた言〕。
(5)ツキタチイヅルの略〔関秘録〕。                               「新編日本国語大辞典」より。




 ボクが毎月、「朔日頃の夕附夜-新月」を眺める理由もこの論文にあります。7月は、ぼんやりして日没しか確認できませんでした。増尾さんの訃報が届いたのは、この日の深夜のことでした。

2014-09-03 Wed 06:57
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