物語学の森 Blog版 2013年04月
物語学の森 Blog版
このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。
浮舟の本ふたつ



 
『人物源氏』のデータで「浮舟」物語の講読テキストを聴講者分作成。自分のは粘葉装の特別版。ある程度時間をおいて大学教科書版を作ろうという話もありました。そろそろですかね。そのために自分で使ってみます。
  
 もうひとつは昨年の科研の報告書『源氏物語本文のデータ化と新提言2』もかたちになりました。こちらは、大島本のツレの「浮舟」巻の調査報告です。

2013-04-30 Tue 06:06
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忘れているわけではありません。
 本家のWeb site「物語学の森」、微々たる歩みながら、忘れているわけではありません。放っておくと自分でも忘れてしまうので、為事と『源氏物語』入門、授業で使ったら脱字があったので、少しばかり訂正増補の更新をしました。

 テレビが購入後7年で映らなくなり、同じメーカーで買い換えました。安かったので買っておいた録画機器を取り付けようとしたところ、対応機種だと明記しているにも関わらず、機能しません。日曜祝日でも対応と言う「お客様サービスセンター」に電話したところ、「そのシリーズのものは対応しますが、お客様の機種のみは対応しません」。そんなことはどこにも書いてありません。世に言う「ブラック」ですね。

 午後は小論文講座の研修。休日にもかかわらず、多くの先生が集まる。細かいところまでやりとりしてよいガイドブックが出来たし、とかく現場からのクレームの多いという採点基準にも共通認識が出来てよかったのではないでしょうか。当然の如く大学関係者の常で、連休前半はまったく休みがありません。
 もちろん、ゴールデンウィークと言うことばを忘れているわけでもありません。

2013-04-29 Mon 06:52
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當子内親王略伝
長保三年(一〇〇一年)~ 治安二年九月十二日(一〇二二年)。三条天皇の女一宮。母、藤原済時の女、皇后?子。同母兄弟に敦明親王、性信入道親王。寛弘八年(一〇一一年)父三条天皇の即位により、内親王宣下を受ける。長和元年(一〇一二年)十二月四日、十三歳で斎宮に卜定、翌二年(一〇一三年)八月二十一日初斎院)、同年九月二十七日、野宮に入る。同三年(一〇一四年)九月二十日、十四歳で伊勢下向。同五年(一〇一六年)一月二十九日、三条天皇の譲位により十七歳で退下、同年九月三日帰京。寛仁元年(一〇一七年)出家。治安二年(一〇二二年)薨去。享年二十三歳。父三条帝との斎宮下向のくだりは、當子内親王が斎宮として群行(「別れの御櫛」)に臨んだ際、天皇も斎宮も互いに振り返ってはならない決まりであったのを、父三条天皇は別れがたさに思わず振り返ってしまったというエピソードがある(『大鏡』)。ところが、伊勢から帰京した長和五年(一〇一六年)、當子内親王に藤原道雅が密通しているという噂が立った。これに激怒した父三条天皇は皇后(藤原?子)や親王らのとりなしも聞きいれずに道雅を勅勘、二人の手引きをしていた乳母の中将内侍をも追放し、内親王は母?子のもとに引き取られて道雅との仲を裂いた。内親王は落飾し(『小右記』寛仁元年(一〇一七年)十一月三十日条、「甲子、師通朝臣云『前斎宮依病為尼』此親王故院(三条天皇)御存生時、為三位中将道雅被密通、其後、母后(藤原?子)不出宮中之間、今依重病出家、故院令勘當道雅之程崩給」『栄華物語』第十三「ゆふしで」『大鏡』左大臣師尹→資料②) 、六年後に薨去した。
 道雅が内親王に贈った別れの歌が遺る「今はただ 思ひ絶えなん とばかりを 人づてならで 言ふよしもがな」(『後拾遺集』『百人一首』)。
『大鏡』
一 六十七代  三条院  居貞
 「斎宮下らせ給ふ別れの御櫛ささせ給ては、かたみに見返らせ給はぬことを、思ひかけぬに、この院はむかせ給へりしに、あやしとは見奉りし物を」とこそ、入道殿は仰せらるなれ。
一 左大臣師尹
この宮たちの御妹((?子))の女宮たち二人、一所((當子内親王))は、やがて三条院の御時の斎宮にて下らせ給ひにしを、上らせ給ひて後、荒三位道雅の君に名だたせ給ひにければ、三条院も御悩の折、いとあさましきことに思し嘆きて、尼になし給ひて失せ給ひにき。いま一所の女宮まだ御座します。
『栄華物語』巻十三「ゆふしで」
 かくて前斎院いと若き御心地に、この事いと聞きにくくおぼさるれば、「いかにせむ」と人知れずおぼし嘆かれて、御覧ぜし伊勢の千尋の底の空せ貝恋しくのみおぼされて、とほたれわたらせ給ふに、げにわりなき御濡衣も心苦しきに三位中将跡絶えて、わりなくのみ思ひ乱れて、風につけたりけるにぞ、かくて参らせ給ひける、
  榊葉の ゆふしでかげの そのかみに 押し返しても 似たる頃かな
 人知れぬ事も多かめれど、世に聞えねばまねびがたし。又高欄に結び付け給へりける、
  陸奥の 緒絶えの橋や これならむ 踏みみ踏みまずみ心惑はす
宮「ふるの社の」などおぼされて、あはれなる夕暮れに、御手づから尼にならせ給ひぬ。又、あはれに昔の物語に似たることどもなり。
 ※「ふるの社の…」「皆人の 背き果てにし 世の中に ふるの社の 身をいかにせむ」斎宮女御集
三条天皇―心にもあらでうき世に長らへば (ミネルヴァ日本評伝選)三条天皇―心にもあらでうき世に長らへば (ミネルヴァ日本評伝選)
(2010/07/10)
倉本 一宏

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2013-04-26 Fri 05:45
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斎宮當子内親王
 『小右記』長和二年(1013日九月五日条のレボートを、半ば強引に振られたのでボクなりに調査しました。当該条には、愛娘の斎宮下向の事で、三条帝が道長の専横に御不快の気あり、御夢想をなさつておいでになると言うくだりがあります。
 この當子内親王は、斎宮の任を終えて上洛後、藤原道雅との密通で知られ、三条帝の病が高じたとされる姫君です。『御拾遺集』『百人一首』には相手の道雅詠があり、

 今はただ 思ひ絶えなん とばかりを 人づてならで 言ふよしもがな

はよく知られています。また、『栄華物語』「ゆふしで」『大鏡』「三条天皇」等でもこられに事蹟が知られます。



2013-04-24 Wed 06:49
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川中島古戦場の桜


 先日立ち寄った、川中島古戦場の桜。昨日の寒波ではもはや見納めでしょう。

2013-04-22 Mon 08:22
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太田敦子著『源氏物語 姫君の世界』
源氏物語 姫君の世界 (新典社研究叢書238)源氏物語 姫君の世界 (新典社研究叢書238)
(2013/04/17)
太田 敦子

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 著者から拝領しました。いつもありがとうございます。前著の新書も姫君の「ふるまい」を論じていらっしゃいましたが、今回はさらに浮舟の「出家作法」等の新稿も加えて、主要登場人物を横断的にまとめた力作となっています。ぜひ御高架をお願いします。


源氏物語 姫君のふるまい (新典社新書50)源氏物語 姫君のふるまい (新典社新書50)
(2010/05/14)
太田敦子

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2013-04-21 Sun 08:11
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メモリ増設
 更新が空きました。ひとつに昨年来からのデスクトップパソコンの不調があります。メール受信に何分かかったか。今日の夕方、野田の古典講座の後、半日休暇を取ってくれた某君に診断してもらって不要なソフトを削除した上、メモリを増設してもらったら起死回生、機動力復活、これで執筆活動も従来通り再開できます。ただし、2008年9月購入とのことで、あと一年で買い換えなさいとのご託宣。某君と始めてあったのは、八ヶ岳山荘の合宿。あれからもう十年近くになる。早いものです。

 先日、授業のあと、電子書籍を大学図書館に売り込む会社を起業するために準備中という学生さんに話しかけられる。こんな意欲的な若者との出会い、やはりこの為事、いつでも未知との遭遇の感があります。

2013-04-17 Wed 06:31
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細木郁代著『源氏物語 「女はらから」論』
源氏物語「女はらから」論

 細木先生から拝受。昨夏、音楽関係の論文をまとめませんか、と書肆をご紹介いただきました。4年前に制作したDVDの市販保護期間があと一年で解除になるので、これを御世話になろうかと思っています。さて、「女はらから」論。先生はすでに学術的な古典エッセイで知られる方ですが、今回の著作は「女はらから」をテーマに進めてこられた論考を集大成なさったもの。人物論を考える際に必備の一冊となることでしょう。ぜひ御高架をお願いします。
2013-04-15 Mon 06:34
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始動雑感
 授業初日。と思いきや、午後の四時限、五時限は出講してから来週と知る。後期から出講の同僚の話を真に受けて、確認しなかったボクのミスではあります。図書館で、「渡瀬昌忠著作集」の高松塚、明日香関係を再読、精読。年度当初の今、瓢箪から駒の思いがけない自分の時間が作れそうなので、大いに学問領域を広めたいと思います。
 夕方から慶応では一応最後の「小右記」講読会。丸谷才一の蔵書が神田に出回っている由。好事家はぜひ、神田古書店街にどうぞ。

2013-04-11 Thu 08:57
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昭和記念公園



 木曜日。立川の昭和記念公園に行って来ました。桜も見納めの花吹雪、なかなかよい絵が撮れません。
 帰りがけ、仙台で療養中につき、あるじ不在の叔母の家に寄りました。

2013-04-07 Sun 07:07
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