物語学の森 Blog版

このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。

『誓いの明日』

 先日放映された「songs」でラストシングル『誓いの明日』を40年後のメンバーが演奏していました。
 全員が揃わないと「ザ・タイガース」とは名乗らないようですが、60代になったメンバーの年輪がすべてを物語っていたように思います。
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『うつほ物語』の本。

 物語研究会例会は久しぶりの関根さんの報告に『『うつほ物語』と転倒する快楽』の合評会。教室での『うつほ物語』が大きく展開して博士論文になったというのだから、これは感慨深いことです。

『うつほ物語』と転倒させる快楽『うつほ物語』と転倒させる快楽
(2011/05)
伊藤 禎子

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 たいへん好意的な批評を聞きながら、自分の本を増補してかたちにしたいと思い、論文リストを考えていました。なんとも贅沢な充実の時間でありました。

光源氏物語の思想史的変貌―「琴」のゆくへ
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上野誠著『万葉挽歌のこころ 夢と死の古代学』

万葉挽歌のこころ  夢と死の古代学 (角川選書)万葉挽歌のこころ 夢と死の古代学 (角川選書)
(2012/01/24)
上野 誠

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 上野誠先生より拝受しました。もともと万葉の古代を学ぼうと国文学を志したところ、気がついたら興味関心はどんどんひろがり今に至ります。じっくり味読させて頂きます。

 採点に会議に原稿に。首が回らん!
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東海大学桃園文庫蔵吉見正頼旧蔵「浮舟」巻追補。

 雪の中、兼任の最後の講義=試験を終える。採点しながら原稿執筆四本に校正二本。やはり仕事を受け過ぎるのかも知れません。今年の前半は校務がハードになりそうですから、原稿はとんと無理ですので、ご高配を。


 例の大島本の記述は精確な記述に近付きました。ただ、宮河印の問題が口頭発表されたのは、斯道文庫ではなく、2006年8月の物語研究会京都大会でした。どうぞご確認下さいますよう。

東海大学桃園文庫蔵吉見正頼旧蔵「浮舟」巻に関する知見の追補。書き入れは『細流抄』『弄花抄』のみならず、冒頭の一節はなんと『花鳥余情』でした。これらを併せ持つ権門によって作成されたテキストのようです。
 

 
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大島本『源氏物語』に慶應義塾大学所蔵の時期はない。

源氏物語と鎌倉―「河内本源氏物語」に生きた人々 (銀鈴叢書)源氏物語と鎌倉―「河内本源氏物語」に生きた人々 (銀鈴叢書)
(2011/12)
織田 百合子



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源氏物語受容の諸相


上記二冊を勉強中。そんな昨日、ウィキペディアを見ていて腰を抜かしそうになりました。かの大島本『源氏物語』に関して、慶應義塾大学所蔵の時期があったと書いてあったからです。記述を読むと、それが縁で斯道文庫で調査が為されているように書いてありましたが、引用されている文献には、そんな記述はありませんから、引き合いに出された研究者もさぞ迷惑しているだろうと思われます。当ブログも御覧のようですから、早急に書き改めて頂き、巷間に誤伝が流布しないようにお願いします。

 そもそも、斯道文庫の母体は、総理大臣まで輩出した麻生財閥の蔵書から出発して今に至ることは周知のことのはずです。

 大島本は、昭和5年(1930)に佐渡田中家から池田亀鑑の許に貸与され、調査がなされました。昭和8年(1933)に大島雅太郎が田中家から購入した後も引き続き桃園文庫で調査が続けられていました。
その後、戦後の財閥解体、財産税による経済的逼迫により、昭和23年頃(1948)、大島氏の強い希望で、小汀利得に譲渡され、その間、重要文化財指定が昭和33年(1958)。さらに昭和43年(1968)、小汀氏の好意的な譲渡により、古代学協会蔵となったことは、角田文衛先生の御著書『紫式部伝 その生涯と「源氏物語」』(2007年)、それを引用しつつ整理したボクの最新刊『光源氏物語傳來史』に明記してあります。ぜひぜひご参照下さい。
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徳田武著『朝彦親王伝 維新史を動かした皇魁』

朝彦親王伝  維新史を動かした皇魁朝彦親王伝 維新史を動かした皇魁
(2011/12/20)
徳田武

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 遅まきながらの新年の挨拶に伺い、拝受しました。先生の『佐渡誌』所収の佐渡の碑文の訓読によって、幕末、明治初期の加藤家、田中家の動静から探索の道筋が開けたので、そのことも合わせてご報告。人情に厚い佐渡の風土も『源氏物語』伝承に深く関わっているわけです。
 知られざる幕末の重要人物にスポットを当てた一冊。手堅い実証に基づいた評伝となっています。
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田中眞澄著『ふるほん行脚』。

 金曜日、上野公園で半日を過ごす。まずは、野口白汀回顧展。精養軒で約30年ぶりにハヤシライスの昼食。そして「清明上河図」の東京国立博物館へ。スポーツシューズで覚悟の列に並んだものの、やはり一瞥できたのみ。後は本と日曜美術館の映像とで楽しませて頂きます。


 教員室で「「みすず」連載の古本ネタを本にしてもらえるんですよ」と田中先生が仰っていた本をようやく(遅まきながら)入手。古本屋廻りの楽しさを、ボクは保昌正夫先生に習いましたが、田中先生の本屋歩きも保昌さんを彷彿とさせるエネルギー、そして蘊蓄があります。もっともっとお話ししたかった。ボクの田中眞澄勉強はこれからです。

ふるほん行脚ふるほん行脚
(2008/04/18)
田中 眞澄

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天の恵みか。

 今年初めての会議。議題盛りだくさん。すると、今週末のセンター試験故、担当外教員は出勤不可とのこと。つまり連休。思って切って翌週も代休を取らせてもらい、溜まった原稿に集中することにします。いやいや天の恵みだ。

 それにしても17年間犯人隠避の逃亡生活をしていたふたり。同世代、ポストバブルのアンダーグラウンド=物語ですね。働かない=働けないヒモ男を養いつつ、お昼は海苔弁当二つで700円。月給20万円弱の月給で、逃走資金も使い果たさず800万円も貯蓄してあったと言うのは、慎ましやかな生活でひたすら倹約していたわけですから。

 地価高騰の昭和の頃、どうせ家など一生掛けても買えないし、大学出ても課長止まり、などと言われたことを思い出します。だからと言って、「ウルトラマンになりたい」と出家するほど、思い詰めたりもしませんでした。やたらこの逃亡劇が気になっています。
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伝承の確実性と不確実性。

 実家には、正月2日獅子舞があって、個別訪問しながら無病息災、五穀豊穣を祈念するお祭りがあります。その獅子舞に西行伝承と覚しき一節があって気になっていたので、専門家にお尋ねしてみました。父なども取材に応じていた公式ページには、獅子舞の囃子歌の詞章として、

  富士の裾野に 西行坊の お昼寝 するそない

とありますが、文献的には、

『長野県史・民俗編』「第一巻(三)東信地方・ことばと伝承」

  富士のすそ野に 西行さんの 昼寝だアリャセ そうりゃ」

『佐久市志・民俗編下』、

  富士の裾野に西行の昼寝だとねー 富士の下で西行ぼうが昼寝したとさ

とあって、微妙にテクストが異なりつつも、いずれも富士見西行伝承のようです。。伝承の確実性と不確実性とが裏付けられるように思います。このこともいずれ勉強してみたいと思います。


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『土左日記』所引の『古今集』本文。

 『土左日記』校注に集中。従来、『土左日記』所引の『古今集』本文が、流布本と異なるのは、貫之の和歌庭訓のための改変とされてきました。ところが、流布本の定家本に対して、古筆切に見られる和歌本文と日記和歌本文との近似値が高いとの卓見を示したのは小松英雄氏。つまり、定家は和歌本文も校訂したと言うことなのでしょうか。そんなことを考えながら、一日一日コツコツと進めています。

古典再入門―『土佐日記』を入りぐちにして古典再入門―『土佐日記』を入りぐちにして
(2006/11)
小松 英雄

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 なぜか自宅も実家もガス機器が不調。修理を待つ間、寒い思いをしました。その間、校注のブレークに見たのは、「突入せよ!「あさま山荘」事件」。あの日の信州はもっと寒かった。父の同僚たちが土嚢積みに借り出されていたので、父も帰ってきませんでした。思い出します。あれから40年。
突入せよ!「あさま山荘」事件 [DVD]突入せよ!「あさま山荘」事件 [DVD]
(2002/11/01)
役所広司、椎名桔平 他

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