物語学の森 Blog版

このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。

池田亀鑑のラジオ講座音源。

 研二先生から、昭和28年当時の亀鑑先生のラジオ講座音源が見つかったとのメールを頂戴しました。さっそくMP3データに変換して頂いたので、『枕草子』「五月の御精進の頃、山里に歩く」の段を視聴してみました。57歳と言えば、すでに何度か倒れられての病臥の後ですが、ソフトな語り口で、多少イントネーションに西の訛があるものの、これなら戦前の紫式部学会の講演で、満員の女性の聴衆がみな涙に咽んだと言う伝説にも納得が行く名調子でした。特筆すべきは、テクストと本文(ほんもん)を使い分けていたこと。テクスト論はやはり池田亀鑑が始原で、方法論としてはすでに70年。何ら目新しい学問ではないわけです。

 貴重な音源ありがとうございます。この当時の様子は、以下の本に、自宅での録音の際の写真が掲載されています。

もっと知りたい 池田亀鑑と「源氏物語」~第1集~もっと知りたい 池田亀鑑と「源氏物語」~第1集~
(2011/06/14)
伊藤 鉄也

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 以前、先生の研究室にもこのカセットテープがあって、この写真を見て思い出したので、お尋ねしたところ、確かに、桃葉会のみなさんにお配りしたとのことで、それを見つけ出して下さいました。これはN H Kが廃棄する予定のオープンリール(紙仕様だそうです)をもらいうけたのだそうで、『源氏物語』に関してもオンエアーを録音したものもあるはずだが、雑音がひどいとのこと。あの時代にそのような機器を自宅に備えていたことも驚きです。ほんとうにありがとうございました。

 かくして、今年も年の瀬を迎えました。『源氏物語 千年の謎』も観ましたが、感想はいずれ。来年は講義用教科書の新刊と新訂版を出版予定。版元のみなさん、そしてお世話になったみなさんに感謝します。また来年も宜しくお願いいたします。


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懐かしい電話。

 中学時代の友人で、左官屋さんを営む友人から電話が掛かってきました。約20年ぶりに聞く声です。
 
 「お前、まだ生きていたのかい?」

 と無事を確認し合う。その昔、ボクが作った同級会名簿で、同級会を再開するため、わざわざ電話をしてきてくれたと言う。そう言えば、来年は区切りの年だしね。その昔、次回の幹事さんに決まった某君のことを尋ねると、「夫婦仲が悪くて別居しているんだよ」とのこと。奥さんは同じく高校の時の同級生で、N先生おつとめの上田の短大を出て保育士をしていたはず。それぞれの半世紀と言うことですね。
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その日のために。

 恒例の歯医者さんに行く。治療を終えると、突然、歯槽膿漏の再生治療を勧められ、某大学病院への紹介状まで発行してくれると言う。幸い、虫歯は一本もなく、親からもらったものはすてべて維持して来ましたが、ついでに人より舌が長いと言う特性も与えられ(?!)、よって唾液が溜まりやすくなって慢性的な歯槽膿漏になりがちなのだという診断でした。舌を切れだのインプラントにしたらだの、あれこれ勧められましたが、後者は新車が買えるほどのお値段、治療で維持して来たというわけです。「再生治療も進んでいると聞いているよ」とさかんに口にしていたので、思いついてくれたのでしょうか。

帰宅がてら、「何年も通っているんだから、だったらもっと早く言ってくれよ」と内心少々おかんむりでしたが、ある程度先生と関係性を築かないと出てこない話かも知れません。いつかやってくるその日のための教訓としておきましょう。
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豊島科研、そして廣田收著『講義源氏物語とは何か』

 土曜日、國學院で基盤研究C「『源氏物語』の本文資料に関する合同研究会」。ボクのを始め、六本の報告がありました。たいへんな情報量で有意義な会となりました。クリスマス二次会でも本文研究者ならではの情報交換が出来ました。この研究会の報告は、年度末の報告書に掲載される予定です。

 日曜日は入学前プログラム本年度最終回。やはり友達が出来るか、不安を覚えている彼らが、このプログラムで安心してもらえるのは大きな収穫であると思います。学生スタッフの頑張りが成功のもとなのです。

 帰宅すると、廣田收先生の奈良女子大学の講義録、

 廣田收著『講義源氏物語とは何か』平安書院、2011年10月23日

 を拝受していました。廣田源氏学のエッセンスが詰まった一冊。これはお宝本となりました。ありがとうございました。


 
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ささやかにクリスマス。




 土日は出なのでささやかにクリスマス。年末年始は本も読みたい、あれもしたい、たくさんあります。
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年内授業終了。

 年内の授業を終える。帰りがけ、半ば恒例になった池袋で書店をはしご。書店限定の『ノルウェーの森 DVD版』が1000円ちょっとで売っていたので半信半疑で購入。しっかり本編のみのシンプル、かつコンパクトな編集で、遅まきながら視聴しました。原作の雰囲気はよく出ているように思います。
ノルウェイの森 [DVD]ノルウェイの森 [DVD]
(2011/10/26)
松山ケンイチ、菊地凛子 他

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 年内の校務はあと二日。
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入学前プログラム。

 まだ明け切らぬ早朝、入学前プログラムで出勤。入学予定者、保護者双方に別々のプログラムを用意して、前者には学習や生活習慣の必要性を、後者には教育理念や、学習支援、生活サポートの体制をご説明するもの。昨年、文科省から実施を推奨する通達が出されているので、大学人ならご存じのはずです。

 こちらの担当分、勤労学生さんにメッセージを述べてもらいましたが、教育学科の学生さんは神奈川県の小学校の教員として採用が内定しているとのことで、その話に及ぶと拍手が起こっていました。

 よその大学関係者に聞いてみても、かなり手厚いバックアップ体制が出来上がっているように思いますが、参加者の声にも耳を傾けなくてはいけません。
 なかにはお行儀の悪い高校生もおり、指定校で推薦した先の高校側のご苦労がしのばれます。いやこれは皮肉ですね。来週も実施して今年度は終わり。リメデイアル教室で通信添削を実施していただき、その先は各学科の判断に委ねられます。
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朋遠方より来たるあり

 例年ならぼちぼち仕事納めですが、今年は来週のクリスマスの日曜日まで出勤です。
 土曜日は日大で記念論集の編集委員会。そして例会。約7年ぶりに参加した先輩研究者がいらっしゃり、ちょっと微温的な雰囲気に、心地よい刺激と緊張、そして愛情こもったメッセージを寄せられました。まだ、五十代半ば、復帰を素直に喜びたいと思います。
 
 どうも世間から「情報通」と見られているようですが、なぜかどうでもよい「風の噂」がこの耳に聞こえてきてしまうことは確かです。これは「謎」であります。でもお陰で本も書けたし、よいこともあります。
 老成して何も知らない、聞こえないふりをするというのもひとつの生き方かも知れません。まだ、ここに至るのは早すぎると思っています。問題解決型の人間も組織には必要だと思うからです。
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箒庵 高橋義雄『近世道具移動史』

近世道具移動史

 伊井先生にご教示頂いた一冊。明治から昭和初期に掛けてのお道具類の移動の歴史が総覧できます。売立の売却先を丹念に辿り、益田孝、根津嘉一郎などの数寄者も登場します。図書館にもなかなか入っていない稀覯本。
 競売価格が一萬円以上の名物しか取り上げられないので、絵画、茶道具が本書の中心、古典籍流動史の全貌までは把握出来ないものの、必読の一冊ではあります。
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師走のキャンパス。

 西武新宿線武蔵関駅の道路標識が変わったらしく、バス通りに車が連なって大渋滞。そこでいつもより30分早く家を出ると、やはりバスもスムースで余裕。朝から気分が違います。

 後期そのものが試験を除くとあと三回。試験範囲と課題を毎回確認する時期になりました。この暮れもお約束の原稿があるので、そちらに専念することになります。
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