物語学の森 Blog版 2010年12月
物語学の森 Blog版
このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。
蔵書の未来。
 6月に交通事故に遭い、10月に急逝した先生のお宅へ、弔問・記帳のため同門一同で伺いました。叔父様が宮沢賢治と盛岡農林で同窓だったとのことで、記念館にも寄贈し、全集にも掲載されていることは、かなり以前、すでに記しました。約20年務めた『源氏物語』講座はこの先生から引き継いだものです。

 事故の第一報では意識不明の重篤、その後、奇跡的に意識も回復、8月には川越の病院に一同お見舞いに伺い、回復を確信した矢先の急逝で驚いたことでした。ご遺族によると、内臓損傷により、見た目以上に厳しい状況だったのではないかとのことでした。
 書庫も見せて頂き、形見分けの蔵書を頂いてきました。主の亡くなった家は今後も維持して下さるとのことでしたが、蔵書は一括保管して欲しいとのことで、春にまたご相談することとなりました。

 近代文学の泰斗が、生前に愛着のある文学館に蔵書の寄贈先を決めておくのは良く聞く話なのですが、まだ、人生の先を見つめ、急逝するとは思っていなかった方の場合、散逸してしまうことはなんとも残念。
 将来的には自分にもこの課題がつきつけられます。こんなことを考えながら一年を振り返りました。気がつけば、人生の折り返し点はとうの昔に過ぎていたからです。来年は数え年50歳。大正時代なら翁の齢となります。

2010-12-31 Fri 06:51
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大島本『源氏物語』の佐渡時代の所有者確定。
 これまでの調査をもとに、おそるおそるお電話を差し上げる。家系・現在のご兄弟の消息など、調査の確かさにかなり驚かれた様子でしたが、佐渡田中家の来歴、昭和初年頃の古典籍所有の話は何も知らされておられない様子でした。
 「先祖が医者であったことは聞いています」「本荘了寛の子孫だと聞いています」
 とのお話もあり、江戸で学び、佐渡に帰って医業を営むことを習わしとする一家であったことをお話ししたり、篤姫や慶喜の侍医だった多紀養春に学んだことをお話しする。このようにしばらく膠着状態が続きましたが、
 「ご家族以外に、お手伝いさんとか、起居を共になさっていた「とみ」さんと言う女性は居られませんでしたか」
 とお尋ねしたところ、
 「とみちゃん、居ました。兄弟同様に私たちと一緒に育てられたんです。今どうしているんですか、逢いたいんです」
 との証言が得られ、この時点で大島本『源氏物語』の佐渡時代の所有者が確定できたのでした。プライバシーの問題もあり、これ以上詳しくは書けませんが、いずれ報告致します。

三田村雅子編『源氏物語のことば身体』

 年末拝領。資料館にもない論文を確認するため、早稲田大学図書館、國學院大学図書館、明星大学図書館にボクもお世話になりました。関係機関に御礼申し上げます。

2010-12-30 Thu 06:27
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記憶の中の伊達直人。
 前橋に伊達直人さんが現れたそうで、懐かしい記憶が蘇りました。調べてみたら、アニメで見たタイガーマスクは、1969年10月~1971年9月まで放映されていたそうで、小学生の時の物語。伊達直人は「孤児院 ちびっこハウス」出身で、ファィトマネーを応援してくれる子どもたちの為につぎ込み、育ててくれた「虎の穴」から裏切り者扱いされて、次次と刺客を送られます。ヒールから正統派のレスラーに変身したタイガーマスクの孤独な姿と寂しいエンディング『みなし児のバラード』のことは良く覚えています。
 ただし、原作とアニメのクライマックスが異なることは知りませんでした。いずれにせよ、ランドセルの送り主は、ボクより年長の方であることは確かなようです。30万円相当ですか、凄いですね。

 またまた、角川学芸出版より、『知っておきたい般若心経』拝受。ありがとうございました。

知っておきたい般若心経 (角川ソフィア文庫)知っておきたい般若心経 (角川ソフィア文庫)
(2010/12/25)
瓜生 中

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2010-12-29 Wed 07:17
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仕事納め。
 土日、来春入学予定の高校生、保護者対象の入学前教育プログラムの第四回、第五回を実施。これにて年内の仕事納め。忘年会。今年はほんとうに「仕事納め」と言う言葉が実感される仕事内容でした。あおりで「わたくしの」為事が滞りました。年末年始、自分との戦いです。


写真-緊張する新入生を前にインタビューゲームのデモンストレーションをする学生スタッフ。「たっぷり仕込みをしているから期待して聞いて下さい」と言ったので、あとから「先生、ハードル上げ過ぎですよ」と苦情を頂戴しました。



2010-12-27 Mon 08:44
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アベーテ はるひ野のクリスマスメニュー。



アベーテ はるひ野店のクリスマスメニューをごちそうになりました。またまた頗る美味でありました。 
2010-12-25 Sat 08:22
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女子無断欠勤の料理店。
 この夏、何件も回って探した少年の所望品・お城のプラモデルはオークションで。クリスマスプレゼントのかぶりを恐れて連絡してみたところ、これを「お年玉」に回してくれとのこと。
 それにしてもどこも混んでいました、ひさしぶりのジュンク堂で「国語と国文学」、岩波新書を購入。
日本語と時間――〈時の文法〉をたどる (岩波新書)日本語と時間――〈時の文法〉をたどる (岩波新書)
(2010/12/18)
藤井 貞和

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 夕方、関越自動車道の脇にある料理店に立ち寄ったところ、なぜか厨房から男性店員さんがオーダーを取りに来ました。見回してみるとすべて男性。「今日は女子いないね」と声を掛けると、「ほんとうはいるはずなんですけど、無断欠勤でボクも○○○店から急に呼ばれてきたんです」とのこと。クリスマス近所も仕事で嫌になって投げてしまったんでしょうか、このかき入れ時に、なんともはや。それにしても、パンもスパゲティも頗る美味でありました。きちんと社員教育も行き届き、お客の絶えないおしゃれな料理店の出来事でした。

 昔、妙齢の女性の先生がクリスマスイブも仕事を入れていたので、「先生、カレ氏いないんですか」と女子高校生が尋ねたところ、「あんたねぇ、そう言うことは聞くもんじゃないのよ」と言われて気まずくなり、仕方なく、ボクの所にメールで質問に来た人がいました。そんなところでしょうか。いやいや、すっかりオヤジの邪推です。またまたお粗末様で御座いました。

2010-12-24 Fri 07:49
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田渕句美子著『新古今集 後鳥羽院と定家の時代 』
新古今集 後鳥羽院と定家の時代 (角川選書)新古今集 後鳥羽院と定家の時代 (角川選書)
(2010/12/25)
田渕 句美子

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 角川の高橋さんから年内最後の配本となると言う角川選書の一冊を拝領。この年末年始にじっくり勉強させて頂きます。いつもありがとうございます。
2010-12-23 Thu 07:00
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言い忘れたこと。
 先日の入学前プログラムを頭の中で整理していたら、言い忘れたことを思い出しました。次回こそ必ず伝えたいメッセージです。
 福岡の目加田さくを先生逝去。萩谷先生と同年、専門も『平中物語』のパイオニアにして、『枕草子』私家集研究と多岐にわたり、何より女性研究者の先駆け的存在。名著『物語作家圏の研究』(武蔵野書院、1964年)から「右書左琴の思想」を学び、目加田誠先生の著作に及びました。
 
 先生とお話ししたのは一度だけ。信州大学で行われた中古文学会だから、15年も前のこと。かるかや山西光寺の「石童丸」の絵解きを飛び込みでお願いしたところ、予約の先生がいるのでご一緒にどうぞ、ということになり、その予約者が目加田先生とも知らず、ずいぶんだらしない格好で聞き終わり、後ろを振り返ると目加田先生がニコニコしながら聞いておられたのでした。懇親会でもお目にかかり、「だらしない格好で失礼しました」と申し上げたところ、またニコニコしながら手を振って、「若い人はあれでいいのよ」とおっしゃって下さいました。あの時、帰ってからいろいろお聞きしておけば良かったと後悔しても後の祭り、永遠にかなわぬこととなりました。

 目加田先生のお声は、1988年の愛知淑徳短期大学で口頭発表した萩谷先生に対して質問をなさり、先輩の残してくれたビデオにそのときのやり取りが残っています。この休み、もう一度、往時を回想しながら、御著作を紐解き、勉強し直してみます。
 
2010-12-22 Wed 11:53
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丁寧に読みなさい。
王権と物語 (岩波現代文庫)王権と物語 (岩波現代文庫)
(2010/12/17)
兵藤 裕己

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 土曜日は、物語研究会例会を日大文理学部で。会の終わりの報告事項のところで、例のちゅぶ台物語の顛末をかいつまんでお話しする。二次会、三次会例の如し。

 日曜日は、終日、入学前プログラムのため出勤。昨日、頂戴した、岩波現代文庫、ならびに『文学』2010.11-12月号抜き刷りを空き時間に読みふける。「丁寧に読みなさい」との仰せで、琵琶史についての言及にも学ばせて頂きました。現代文庫は木村さんの解説も熟読せよ。

2010-12-20 Mon 07:04
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星一徹が無駄に好き。

 
 金もないのにちゃぶ台をひっくり返す星一徹。子どもながらに、もったいないと思っていたものでした。今、来年に向けてある企画を練っているのですが、若い衆が丹念に作ったベースに乗らず、ちゃぶ台をひっくり返しての一徹君がいます。それでもまた明子姉ちゃんはご飯を作るわけだ(爆-ちなみに、この命名は長嶋監督の奥様・亜希子さん、星飛雄馬の初恋の人・日高美奈さんは監督のお嬢様に由来すると言われています)。毎週土曜日、星★馬くんと一緒に勉強していますが、こちらは、お父さんが坂本★馬ファンだとのこと。お粗末様でした。

2010-12-17 Fri 05:59
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