物語学の森 Blog版 2008年12月
物語学の森 Blog版
このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。
恭賀新年。
 みなさんすこやかに新しい年をお迎えください。よい年になりますように。
2008-12-31 Wed 15:40
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山本登朗編『伊勢物語 虚構の成立』
 身辺、慌ただしい気分。今年は比較的早めに約200枚の賀状を投函。深夜の星も空気が澄んで美しい。年賀状もゼミの関係の密な先生は大変。十数年前聞いたところで恩師は800枚、その上の1000枚という先生もありました。ボクはここ十年近く枚数に変動はないので、そう言う意味ではネットワークは広がっても狭まってもいないようです。
 そんなところへ、巻頭論文執筆の後藤先生から、大冊拝領。
 山本登朗編『伊勢物語 虚構の成立』竹林舎
 近々、テキストを作る予定ですが、まず、50年を数える三段階成立論を学び直さないといけません。そして、歴史的背景と物語の仕組みの再検討も必要。この本を紐解きながら、今年は『源氏物語』ばかりでしたが、周辺の掘り起こしも大切だと痛感した夜でした。ありがとうございました。  

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2008-12-30 Tue 07:35
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尾張家伝来、徳川義直公遺愛の琴「老龍吟」
 年末に開催された徳川美術館の「日本の楽器・音の文化史」、初代、徳川義直公遺愛の七絃琴「老龍吟」がメインだったようです。日程的には無理だったけれども、いつか機会を得て見せて頂くことにします。
2008-12-29 Mon 07:38
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人間の系譜学と紀貫之。
 先週、助川さん、斉藤さんから頂戴した『人間の系譜学』を読む。哲学思想系の研究者の文体は独特で何度読み返しても理解できない部分がありますが、これはおそらく、必読の理論をボクが知らないからかと思われ。現代作家の分析になるとなぜか安心しながら読了(表紙も助川さんの手になるものです)。
 そんなところへ神田龍身さんから日本評伝選『紀貫之』ミネルバ書房を拝領。評伝選、いつの間にか、ラインナップが増えていて、欲しい本が何冊もあります。ぼちぼち買いそろえましょう。
 ボクも学部の一年生から足掛け七、八年『土佐日記』に関する解釈学の講義を聞き、大学院に入ってからはなぜか『元輔集』に混入した『貫之集』の屏風歌とのお付き合いも長く、現在に至ります。一般向けに現代語訳も付されているので、この正月ゆっくり勉強させて頂きます。ありがとうございました。

“人間”の系譜学―近代的人間像の現在と未来“人間”の系譜学―近代的人間像の現在と未来
(2008/11)
田上 孝一助川 幸逸郎

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文学理論の冒険―“いま・ここ”への脱出 (東海大学文学部叢書)文学理論の冒険―“いま・ここ”への脱出 (東海大学文学部叢書)
(2008/03)
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2008-12-27 Sat 07:52
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本棚をもうひとつ。
 ともあれ、年越しの準備。頂戴した本をそれぞれの本棚に置くと居間の視界も開けてきます。本棚をもうひとつ買ってきましょう。
2008-12-26 Fri 09:19
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これぞまさしく古伝系-飯島本『源氏物語』
 飯島本『源氏物語』の一巻が届いたので、さっそく気になっていたところを確認。そして驚嘆。「桐壺」巻の「未央柳」のミセケチは『原中最秘鈔』や『紫明抄』に、かくあるべし、と言うべき俊成本の本文だったからです。古注の伝承を信ずるならば、俊成本は行成本に遡源される。しかも、直後の「をみなへしの風になびきたるよりも」は、明融本にも大島本にもなく、「おはな」とある陽明文庫本や国冬本よりも古注の伝える本文そのものなのでした(河内本に同じ)。『河海抄』は「尾花」を従一位麗子本と伝える本文。
 帚木巻も、ボクがいつも話題にする三カ所の異同は、阿仏尼本にも近接しつつ河内本や国冬本との接触が想定され、しかもこれらは本行本文が明融本系。これを抹消しての重ね書きの最終校訂本文が、先のような本文系譜を継承し、まさしく歴史的基準を満たす内部・外部徴証を保有しているわけです。
 東海大学蔵明融本の冷泉明融は、飯島本の伝承筆者の冷泉為和とは子とその親。そしてこの近似値。驚くべき結果です。しかも、その定家本の転写本を抹消してまでも尊重すべき本文が、河内本系、別本系だと言う事実。ボクも前稿で、帚木巻に関しては、青表紙現存諸本が、河内本系・別本群と対立する二系統の関係にあると考えていますが、この構図はこの伝本本文を介して証されたことになります。ともあれ、簡単な報告のみ。

阿仏尼本はゝき木阿仏尼本はゝき木
(2008/10/24)
河地 修

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2008-12-25 Thu 14:11
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なんてこったの日々。
 車で家を出ようとしたら、いつの間にか後輪がパンクしていました。収め続けていた年会費のおかげで無料で応急措置はなったものの、結局タイヤはお釈迦で想定外の出費。携帯電話もおかしくなり、こちらもまた無料修理となるも、帰ってきたらちょっとした不注意でまたまた余計な出費。痛い!この夏は一月ごとにパソコンが壊れ、年末にまたまたこの悪夢、厄落としに温泉にでも寄ってから帰省しましょうか。
 思いついたことを徒然に書き留めて、来年の原稿の基にしようと思っているのだけれど、今日は精神の安定が保てそうもないほどショック。なんてこったい!ほんとうについてない日ってあるものですね。
 

2008-12-24 Wed 20:59
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講義納めの「ひかりげんじ」。
 曇天、のち雨。ひさしぶりに吉祥寺までバス、そして井の頭線で通勤。乗り換えは1回の最短パターン、西武線二本もさほど手間取らずに通過。これが怖くて朝は避けているルートです。通勤時間はジャスト1時間。ちなみに帰りは、新宿、池袋のVコース。お金も二倍以上かかりました。
 さてさて、早いもので講義納め。「論文演習」の研究調査報告は、自身の経験知から法令の対処法をまとめてくれた人もあり、ネット系で、時々悩まされる頭の痛いあれこれも少し光明が見えたような気がします。異文化交流にも似て勉強になるものです。そう言えば、教材で「光源氏」を「ヒカリゲンジ」と読んだ人、ボクの反応を窺っていた人、いろいろあり。推薦で来た人は冬休みには猛勉強しておきなさい!

2008-12-23 Tue 08:49
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武蔵と相模を円周。
 土曜日、相模女子大学で物語研究会例会。会場はマーガレット館という名のいかにも女子大らしいところ。相模大野駅は何度か来ていますが、来るたびに拡大発展している気がします。『うつほ物語』に機関誌の合評会。二回に分けてもらったのに、時間が足りない充実感があります。夜は、横浜線沿線の一隅で痛飲。
 翌日、横浜線から八王子、中央線から武蔵野線、西武線と乗り継いで帰宅。午後は、屏風歌の註釈一首。先輩から恩師の遺稿を形見分けで拝領。あまりの美しい原稿なので、明日、OHPでご披露します。

2008-12-22 Mon 06:50
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自分だけの時間。
 朝いちから添削作業。今月はトータル500枚、二つの学校の学年全員の諸君の文章を読みました。ボクも子供の頃よく連れて行ってもらった軽井沢のスケートリンクが来年三月で閉園になり、部活動のホームリンクとして使っていた彼らは、今度は岡谷まで通うことになり、帰宅は夜12時になるのだという。信州の地理に詳しくないと分からないかも知れませんが、調べてみたら軽井沢まで50㎞、岡谷だと60㎞。ただし、前者は新幹線も並行していて、比較的便利ではあるものの、後者は電車が滅多に来ない地獄のロード。折しも国内最強のアイスホッケーチームも廃部が発表されたし、読んでいるといろいろ教えてもらえることあり。当日便には間に合わなかったので、午後には心配した担当さんから電話をもらいましたが、その時にはすでにお届けの手配となっていました。
 あと一回の講義の後は待望の自分の時間。課題に取り組めます。

2008-12-20 Sat 08:54
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