物語学の森 Blog版

このBlogは、私が物語研究の途上で出会った様々な発見や、物語をともに学ぶ人々との出逢いを綴ったものです。ごらんのみなさんにも物語文学の深遠なる森の如き世界の一端をお知りいただければ幸いです。

隔月刊 文学

 快晴。成績処理を終え、教務課に提出(ただし、再試験者がいるので無罪放免とは行きませんが)。
 帰宅すると、『紫式部日記』を書かれた吉井さんより、岩波書店の「隔月刊 文学 2月号」を頂戴しました。ありがとうございます。
文学 2007年 2月号 [雑誌]
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瀬石は減点!

 快晴。定期試験の採点。夏目漱石を「瀬石」と書いた人、十人にひとりの割合。もちろん、誤字の数だけ減点だ~。
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元輔の歌と三河の徳川、そして宮沢賢治。

 快晴。午後から母校で『元輔集』注釈。「梅」にまつわる屏風歌四首。
 
 二次会は新年会を兼ねて。学部の三、四年次『栄華物語』を習った中山先生も参加されて、昔話に花が咲く。
 先生のお宅には『三河後風土記』の写本があり、先年、これを翻刻されています。
 三河後風土記正説大全 / 平岩 親吉、中山 和子 他
 写本は『国書総目録』によれば、東大、早稲田、京大にあることが分かっていて、中山本は京大系統のものだそう。
 そこに、昨年の暮れ、宮城谷昌光さんが、この『三河後風土記』などの文献を許に、
風は山河より 第一巻 風は山河より 第一巻
宮城谷 昌光 (2006/11/30)
新潮社

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 を出版されたことが話題となる。
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テクスト論の風化

 快晴。清泉女子大学で物語研究会例会。湘南新宿ラインなど主要幹線が軒並み遅延して、当初は閑散としていましたが、徐々に参加者も集まり、盛会に。
 すべての時間を機関誌の合評会に費やす。これはこれで有意義な時間でした。巻末の「物語時評」に「テクスト論再考」なる一文があったのですが、若いレポーターのこともあって、認識の違和感が顕在化しました。
 その昔、物語研究会と言えば「テクスト論」、「テクスト論」と言えばモノケン、と言うのが、モノケン外の研究者の定義でした。実際、これをふまえて論じることが、この会の踏み絵的な時代もありましたが、それも今は昔のこと…。
 僕が参加者の中で明らかに平均年齢をつり上げる側に回った今、先の「テクスト論再考」を現代文の問題にして、みなで解いたら、平均点はかなり低くなるでしょう。いやはや、「テクスト論」は過去の遺産となってしまったのでしょうか…。
 二次会、三次会、例の如し。もちろん、満足、満腹の一夜であったことは記すまでもありません。
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試験答案。

 快晴。終日、原稿書き。明治の和泉教務課さんから電話。
 昨日の試験は頑張った人がたくさんいて、答案用紙を二枚も使って論じてくれていたのでした。しかし、…番号を揃えるために、答案を順繰りに回収した際、クラスの友人の答案と自分の問題用紙をごっちゃにしてしまい、持ち帰ってしまった人がいて、帰宅して気付き、届けに来てくれたというのです。
 そういえば、枚数が合わないと試験本部から連絡があったっけ。監督補助さんがボクに報告してくれた枚数と受け取りの数字は若干違っていたもんな…。これは監督補助さんのせいでもなく、ボクの責任だ。もちろん、加筆などは考えられないことなので、受け取ることにする。かくして、採点はもちろん慎重に致します。試験の方法は、毎年少しずつ改善しないといけません。自身の教訓として敢えて書き込んでおきます。
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角田文衛先生の『紫式部伝』拝領。

 快晴。明治大学で定期試験。みなさん、ご苦労様でした。自宅の机上にレポートを忘れて出掛けた故、申し出てくれた人には郵送、そのほかの人は新年度にお返しします。
 
 角田文衛先生から『源氏物語千年紀記念
           紫式部伝 その生涯と『源氏物語』』法蔵館
 を頂戴しました。ありがとうございます。
 以前、お会いした時には著作集の『紫式部の世界』の改訂版というお話でしたが、美麗なカバーに包まれ、先生の紫式部、『源氏物語』関連の論文が集成されました。先生は紫式部研究の停滞を強く強調され、巻頭の「紫式部の本名」では、付記、後記、追記、として論争となったこの研究史のエポックに言及されつつ、簡潔に反論を行っておられます。例えば、「三氏(岡一男、山中裕、今井源衛)の批判は、紫式部=藤原香子説を覆すことが出来なかった」「岡一男博士は、『時子也』は、文室時子ではなく、『時は子なり』と訓むものと説かれた。これは…誤りも甚だしい。『権記』における時刻表示法は…『時子也』と言った表示は全く見られない」と言った具合に。
 そして最後に拙論を紹介してくださったのです。
 日本史学界伝説の巨人の入魂の著作、ぜひ、みなさん御高架をお願いいたします。
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愛の旅人

 快晴。朝一番で歯医者へ。今日は脅かされずに平穏にクリーニングだけで済みました。よかったです。
 帰宅して原稿少々。合間に手許にある本をつれづれに読む。そしたら、Amazonで注文した『愛の旅人』も届いていました。
愛の旅人 愛の旅人
朝日新聞be編集グループ (2006/12)
朝日新聞社

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 朝日新聞連載のシリーズですが、急がしい日の特集は見逃していたものもありました。漱石と鏡子から『ノルウェーの森』『東京ラブストーリー』まで、知られざるエピソードを読むことが出来ます。また、今回は未掲載ですが、「王昭君」の特集は面白く、僕の本にも写真を知的財産センターからお借りして掲載してあります。続刊に期待しましょう。
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今年度の講義・演習完走。

 雨のち晴れ。終日、明治大学で授業最終日。健康だけが取り柄の僕は、今年度もゴールデンウィークの合間を「休講」にした他は、病欠もなく完走。この仕事を始めてからのずっとこの調子です。
 そう言えば院生時代、近代文学の泰斗が、演習の最終日に「ボクは今年1×回授業をやったよ」と胸を張っていらしたことを思い起こします。招聘した先生から、無理をおして出講を依頼されたので、休講が多くなることは事前の御約束の中に入っていたと仰っていました。今から考えると学生の要求が高くなっているこのご時世では教務に苦情も出そうな発言ですね。この先生の著作は稀覯本も揃え、今でも時々紐解いています。「文は人なり」を体現していた方でした。
 いっぽう、大学院時代の指導教授は「休講」皆無の先生でした。ボクの顔を見る度に、
 「お前さんはいいなあ、ボクは君の年には戦争に行っていて研究なんてできなかったんだから」 
 とか、近衛家で古歌合巻を発見して学会デビュー(朝日新聞で紹介)したものの、これだけを遺して戦死したのではまぐれだと思われるから、「『松浦宮物語』作者の漢学的素養」を出征前に必死に書いた話などをしてくださったものでした。
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旅また旅。

  木曜日。不覚にも西武線にマフラーを忘れて来ました(居眠りしたのではなく暑苦しかったのではずしたら落とした!)。大泉学園駅で届けるとすぐに見つかったのですが、飯能駅に取りに来てくださいとのこと。
 昨年も春頃、近所の高校に行ったので、頑張って取りに行きました。駅の脇には周囲との釣り合いがよろしくないくらいに立派な、プリンスホテルがありました。そう言えば、
失楽園 失楽園
役所広司 (2006/10/20)
角川エンタテインメント

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 とか
 
Shall We ダンス? (初回限定版) Shall We ダンス? (初回限定版)
役所広司 (2005/04/08)
角川エンタテインメント

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 もこのあたりを舞台にしていました。西武線と言えば、僕のイメージは、なぜか役所さん。それは、この記憶のもたらしたもののようです。
 
 
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『万葉集の読解と古代語文法』

 雨。青山の教務課にレポートを取りに行く。せっかくだからと青山通りにある古本屋さんで数冊購入。旧大系、『完訳日本の古典』の欠本を補うことができました。さらに、
 池田勉『源氏物語試論』古川書房、1974年、
 そして、共に机を並べた先輩、黒田徹さんの
 『万葉集の読解と古代語文法
万葉歌の読解と古代語文法 万葉歌の読解と古代語文法
黒田 徹 (2006/11)
万葉書房

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 を見つけました。年賀状に添え書きでお知らせいただきましたね。マスター時代に、内蔵疾患で休学、そして復学。宿痾との長い長い戦いを乗り越えて、一書にまとめられた精神力に脱帽です。佐伯文法における、真に正統の継承者と位置づけてよいでしょう。論文の中には、厳しくて履修者の居なかった渡瀬万葉大学院ゼミで、修士論文として何度も練り直されたレポート、「何為」の訓み「なにせむに」を「なにすとか」とすべきことなどを論じた一節もあって、若かったあの頃を思い出しました。
 『解釈と鑑賞』一月号の論文も拝読しましたが、再び教壇に立たれて、国立大学にも出講なさっているようです。ともあれ、祝 刊行! です。
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