物語学の森 Blog版 枕草子の巻
次は古代の麻薬と音楽について書きます。
2017-06-26 Mon 07:48
 『枕草子』「九月ばかり」「七日の若菜」の輪読報告を終える。次は来月末締め切りの「古代の麻薬と音楽」について書きます。ぼちぼち資料をリサーチ中。
  我が家の周辺、今、日本で最も有名な議員さんのピンクポスター、あちこちで剥がされ始めました。隠れ入院ではなく、本格的な心の治療と、人として、最低限のモラルの再構築もお願いしたい。家族のために。

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『枕草子』「有明の月」の定義。
2017-05-01 Mon 06:56
『枕草子』
  月は、有明の、東の山際に、細くて出づるほど、いとあはれなり。<集成・第二百三十五段>

 「有明の月」は陰暦16日以降の月の謂で、必ずしも明け方過ぎ、日の出以後である必要はなく、「夜深き有明の月」なる表現も存在する。ところが、辞書的には、

  陰暦十六夜以後の月。夜が明けても、なお天に残っている月。ありあけ。ありあけの月夜。『日本国語大辞典第二版』

とあるように、「夜明け」に月が残っているのは必須要件と書かれている。ところが、先の『枕草子』の用例は、「東の山際」だから、朝に月が登らなければならない。以下、『枕草子』に適合する「有明の月」の月出入、日の出の時間を示す。

│ 2015 月出(方位) 月入(方位) 月齢 日出(方位)-旧暦換算)10月│
│10 7 (旧暦8 25) │0:35(93) 13:41(264)│ 23.8│5:55 (95) │
│12 8 (旧暦8 26) │1:37(98) 14:14(260)│ 24.8│556 (96) │
│12 9 (旧暦8 27) │2:24(79) 15:31(279)│ 25.8│5:57 (96) │
│ 2016 月出(方位 月入(方位) 月齢 日出(方位) -旧暦換算)9月│
│926 (旧暦8 26) │1:37 (88) 14:02 (270 )│24.4│5:48 (91) │
│927 (旧暦8 27) │2:31 (92) 14:34 (265)│16.9│5:49 (91) │
│928 (旧暦8 28) │3:25 (97) 15:05 (261)│17.9│5:49 (92) │

 となると、小林賢章氏『「暁」の謎を解く-平安人の時間表現』角川選書、2013年が引用する
 顕昭『顕秘抄』
 「いさよふ月」
 下旬をばおしなべて有明、おほかた十四十五日より月のいらぬさきに、夜のあくるをばみなありあけの月といふべかりけれど、くはしくいへば二十日の後をいふべき也
 
 と、「夜明け」を必須要件とせずに、陰暦下旬の「月」をいうものと解するのが穏当な見解となる。

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桃も開花
2017-04-06 Thu 11:12

 鉢植えの桃の花が今年も咲きました。
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弥生上巳、今年新暦3月7日
2017-03-04 Sat 07:55


 昨年も雛について『枕草子』「うつくしきもの」を記しました。写真は暮れに國學院で頂いた「人形-ひとがた」。
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 平安時代、上巳(節句)の日には、川に禊のための人形(ひとがた)流しをするようになった。古代中国文献に人形(ひとがた)を流す話は見当たらず、これは我が国固有の文化とも言えるもの。つまり、雛はへ、雛形の意で、現代の雛人形、雛壇飾りは江戸時代に始まる。
 この雛流しは、本来、写真のように紙を切り抜いただけの人形(ひとがた)が、だんだん、綺麗な紙人形となり、のち、流さずに飾っておく人形となった。このように本来は、本人に変わって厄を引き受ける身代わりの人形、それが雛人形。身代わりの人形(ひとがた)に託して、長命で豊かな日々がこの一年(そして生涯)送れますように、という親の願いを込めたもの、それが豪華絢爛な雛飾り本来の姿である。

 諏訪市博物館の「清昌院の雛人形」は今年も展示しているようです。駒ヶ根出張があるので途次都合をつけて展観予定。清昌院は松平定信の娘・烈姫。高島藩8代藩主諏訪忠恕に嫁いだ際の輿入れ道具と伝わるもののひとつ。この中には古典籍や『竹取物語絵巻』もあります。
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古瀬雅義著『枕草子章段構成論』
2016-10-21 Fri 06:38
 著者から拝領。ありがとうごさいました。『枕草子章段構成論』帯には以下のようにあります。

清少納言は、『枕草子』の本文をただ筆に任せて記したのではない。あらかじめ綿密に考案した「設計図」をもとに推敲しながら各章段を書き、それが好評を博していたのである――。

 類纂本にも言及はありますが、著者は一貫して現存三巻本章段を読み解く営みを続けてきました。本書には、主要章段の分析を網羅的に配して、自身の研究史の一里塚となさったようです。みなさん、御高架をお願いします


 
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