物語学の森 Blog版 竹取物語
渡辺秀夫著『かぐや姫と浦島-物語文学の誕生と神仙ワールド』
2018-05-11 Fri 10:16
かぐや姫と浦島
 著者より『かぐや姫と浦島-物語文学の誕生と神仙ワールド』拝受。ありがとうございました。近刊予告から、発売日に八重洲ブックセンターに出向いたほどの待望の本。この本は書架の重要度の高い棚の一冊となる(『平安朝文学と漢文世界』『詩歌の森』『和歌の詩学』計四冊「ワ」行)。今年が最後の入学者となる青山学院女子短期大学で『竹取物語』を講読しているところ。さっそく指定図書に加え、学生とも読みたい。引用文献には非常勤で呼んでもらった、今は亡き増尾伸一郎の著作も多く、常に最新の研究に目配りしておられる研究姿勢に敬意を表したい。
 著者に平安文学の巻頭を飾っていただいた拙篇『古典文学の常識を疑う』の「「国風文化」をどう捉えるか」も未読の方は併読をお願いする。

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『竹取物語』神嶌校訂版
2018-04-30 Mon 07:33
『竹取物語』神嶌校訂版
『竹取物語』翻刻データ集成

 労作第一弾完成。おめでとう、そして、ありがとうございます。『竹取物語』のAI研究の先駆者として記憶します。
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古活字十行甲本『竹取物語』 by DK@竹取物語 氏
2017-10-22 Sun 06:15
 DK@竹取物語 氏による古活字十行甲本『竹取物語』 本文データ。小学館の全集・完訳・新編全集の底本にして校注者の架蔵本でもある。作成者は理系大学3年生のとのこと。この才能、後生畏るべし。
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未紹介の『竹取物語絵巻』のことなど。
2017-10-04 Wed 06:03
 『竹取物語絵巻』は、電子公開されたり、書籍化されたものもかなりあるものの、まだ知られていない絵巻多数。今年に入って大学所有の『竹取物語絵巻』の存在をふたつ知ったところ、その一本が10月23日~11月26日、日本大学文理学部資料館展示『王朝の物語展』に出品されるとのこと(この絵巻は詞書なし)。『竹取物語』写本各種、有朋堂文庫本の註釈のもととなった『宇津保物語新治』等々、が出品される予定。
 
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「かたちたくみ」の太氏書入本『竹取物語』
2017-09-25 Mon 06:36


twitterで『竹取物語』の本文研究の成果を呟いておられる@tktrlさん。以下のような問題点を指摘されています。さっそく東海大学桃園文庫蔵の転写本を開いてみたところ、やはり「(朱)かたち/匠」(本文8行目)。『かぐや姫と絵巻の世界』本文は、流布本により校訂したもの。南波浩『校異古本竹取物語』(ミネルバ書房、1953年-底本「新井本」)も、本文は「かぢ匠(20)」と校訂し、新井本、三手文庫本が「かたちたくみ」であったことが報告されています。
 
 頭注(20)「(かたちたくみ)(底本、三)「うちたくみ」(神、正)「かちたくみ」(諸本)諸本に従った」

『竹取物語』古本系統本文研究は吉川理吉(龍谷大学)、中川浩文(龍谷大学)、南波浩(同志社大学)と京都系の学問の感があったものの、現在は流布本一辺倒になっていることは周知の通り。修士論文指導の際、萩谷先生は「契沖の学問は、国学者の中でもっとも確かなもの」「南波先生は、学問も人物も本物の方」。中田校本に誤りがあることを申し上げると「中田さんは(お酒を)呑むからなあ」との仰せがあったことを、これを書きながら思い出しました。

中田氏の校異篇p36、「〇かちたくみ―かたちたくみ【似】」とあって、上原先生も「かちたくみ」(注:三手文庫本文「かたちたくみ」、かぐや姫と絵巻の世界p32)とされている。三手文庫本移写本の翻刻(吉川氏)を見ても「かたちたくみ」とある。これは首肯される

ところが、新井氏著の翻刻では「かたちたくみ」(本文篇p9)であり、南波氏翻刻も「かたちたくみ」(全書p83)、中田氏校本でも「*鍛冶―かたち(古本) 諸本により訂す」(古本竹取物語p7)とあり、中田氏の調査結果が矛盾している。校異篇のミスと判断したいが、原本影印の刊行が待ち遠しい

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